住宅リノベーション計画
Y邸リノベーション計画
高齢化社会の住宅リノベーション
Y邸リノベーションの概要
家族構成は、施主(60才代男性)と認知症の母の2人.
住み慣れた築約40年の既存の建物と南側の庭(12m×8m)を活かし、1階は、バリアフリー化された、皆が気持ちよく生活できるスペース、2階を母以外の施主と
サポートする人のスペースとして、リノベーションする.
リノベーションの方針
母の場所の充実

母の部屋の確保

・車庫にLD空間を拡張し、そのスペースを利用し、母の部屋を確保する.[→平面図参照]

・間仕切引戸を設け、LDと一体的にも、個室としても使用可能とする. [→平面図参照]
平面図
拡大
バリアフリー化

・母の生活スペースとなる1階の母の部屋、LDKおよび水回りの床段差を解消する.
                                   [→平面図参照]

・庭に面し内部とフラットにつながるデッキテラスを設ける.
                 (落下が懸念される既存池は撤去する)[→平面図参照]

・介護に適した水回りを整備する. [→
C,D参照]

・玄関まわりについても、母の利用をサポートする設えとする. [→
E,F参照]
C <洗面脱衣室+浴室>
一体的に整備し、介護しやすい広がりのあるスペースとする.洗面台下収納は車椅子使用時は撤去して対応する.
D <便所>
通常は廊下から開戸により利用.車椅子使用時も考慮し、母の場所から、引戸による出入りも可能としている.
E <玄関外部>
外壁、軒天は米杉板張り、床は福光石貼りとし気持ちよく人を迎える構えとする.手摺を設け、母の外出に配慮する.
F <玄関内部>
LDK等他のスペースへの広がりが感じられる母が佇むことも出来るような計画とする.
■内外連続性の創出

外部に広がる内部づくり

・デッキテラスにより内外に回遊性がうまる.
魅力的な介護環境とし、母の積極的な活動を促す. [→
A,B参照]

・2階の介護をサポートする人が使うスペースについても、バルコニー等新設し、外部に広がり
の感じられる内部とする. [→
G参照]
A <母の部屋から居間、デッキテラス、庭を見る>
床段差のない1階は、内部、外部に回遊性があり、いろいろな場所を楽しむことができる
母の部屋は引戸の開け閉めにより、LDと一体に開放的に利用したり、就寝時等、個室として利用
したりできるベンチを庭に面して設け、母の佇む場所となったり、お気に入りの小物をおいて楽し
んだりすることができる
B <食事室から居間、母の場所、デッキテラス、庭を見る>
G <2階寝室>
出窓、バルコニーを新設し、斜天井とする.内部、外部に広がりのある介護者がくつろげる空間とする.
風による 外部の感じられる内部づくり

・建具は引戸主体とし、夏期中間期に風が通る室内とする.

・開口部上端を天井面に合わせることで、汚れた空気の淀みをなくす配慮をし、外部のような
空気感をもった内部をめざす.[→断面図参照]
■健康に配慮した素材の選択

健康につながる仕上材

・人と建物の健康に配慮した素材とする.結露防止を促すものとして、調湿性を有する素材を基
 本に選択し、夏期の体感温度の改善にも期待する. その他消臭性、断熱性、省エネルギー性等
 も配慮する.[→
H参照] 

・床材:調湿性、断熱性により、1階は欧州赤松フローリング、2階は国産杉間伐材を利用した
 杉集成材フローリングとする.洗面脱衣室、浴室は、温かみがあり滑りにくい十和田石とする.

・壁材:調湿性、消臭効果等のある、シラス塗壁とする.

・天井材:調湿性、断熱性等のある、桐板とする.
H <素材について>
健康を支える断熱気密性能の向上

・断熱材、気密防湿層、気流止めの設置を行い、温熱環境の向上、ヒートショックの防止、建
 物の劣化防止を図る.合わせて換気設備を整備し自然換気にも配慮する.
その他

耐震性の向上

・耐力壁配置のバランスを考慮し開口部の改修や外壁の新設等 に合わせて耐震補強を行う.
既存建物の概要

場所:豊島区千川
用途地域等 :第一種低層住居専用地域(高さの最高限度10m)
          準防火地域/ 第一種高度地区/ 日影規制:4h/2.5h/1.5m
建ペイ率  :60%
容積率   :150%
敷地面積  :約250F
建築面積  :80.91F
1階床面積 :57.78F(車庫18.9,物置3.15除く)
2階床面積 :56.07F(バルコニー除く)
延べ面積  :132.75F(57.78+56.07+18.9)
         (上記面積は実測値)
ホームへ戻る